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麻疹の二大死因は肺炎と脳炎です.肺炎はウイルス性肺炎と細菌性肺炎,巨細胞性肺炎があり,細菌性の肺炎は 肺炎球菌,インフルエンザ菌,化膿レンサ球菌,黄色ブドウ球菌などが二次的に感染して起こります. 巨細胞性肺炎は成人の一部,あるいは特に細胞性免疫不全状態時にみられる肺炎で,肺で麻疹ウイルスが持続感染した結果生じるものです.これは予後不良で,死亡例も多いものです.発疹は出現しないことが多く,麻疹抗体は産生されず,長期間にわたってウイルスが排泄されます.
中耳炎は,麻疹患者の約5 〜15%にみられる最も多い合併症の一つで,細菌の二次感染により生じます.乳幼児では症状を訴えず,中耳からの膿性耳漏で発見されます.
喉頭炎および喉頭気管支炎は合併症として多く麻疹ウイルスによる炎症と細菌の二次感染によります.犬が遠吠えするときのような独特の咳が出て,声がかすれ,ひどくなると息を吸うときに「ゼーゼー」と音がするようになります.これをクループ症候群といいますが,夜間突然呼吸困難発作を起こすことがあります.
心筋炎,心外膜炎をときに合併し,麻疹の経過中半数以上に,一過性の非特異的な心電図異常がみられますが,重大な結果になることは稀です.
1,000 例に1例の割合で脳炎を合併し,発疹出現後2〜6日頃に発症することが多いですが,麻疹の重症度と脳炎発症には相関はありません.患者の約60%は完全に回復しますが,20〜40%に精神発達遅滞,痙攣,行動異常,神経聾,片麻痺,対麻痺などの中枢神経系の後遺症を残し, 致死率は約15%です.
亜急性硬化性全脳炎は,麻疹ウイルスに感染後,特に学童期に発症することのある中枢神経疾患で,知能障害,運動障害が徐々に進行し,発症から平均6〜9 カ月で死の転帰をとる進行性の予後不良疾患です.発生頻度は,麻疹罹患者10万例に1人,麻疹ワクチン接種者100万人に1人です.
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