|
2〜5日間程度の潜伏期を経て,発熱・咽頭痛・嚥下痛などで始まります.鼻ジフテリアでは血液を帯びた鼻汁,鼻孔・上唇のびらんがみられます.扁桃・咽頭ジフテリアでは扁桃・咽頭周 辺に白〜灰白色の偽膜が形成されます.
ジフテリアの偽膜は厚く,その境界は鋭利で剥れにくく,剥がすと出血しやすいです.頚部リンパ 節炎が特徴的で,高度に腫張すると牛頚状となります.喉頭ジフテリアは咽頭ジフテリアから発展する場合が多く,嗄声・犬吠性咳嗽が特徴的です(真性クループ).気道にも偽膜が形成されるため,呼吸困難が生じます.膜形成が声門,気管支まで進展すると,気道閉塞をきたし死に至ることがあります.
合併症としては早期(1〜2病週)および回復期(4〜6病週)にあらわれる心筋炎がもっとも予後不良で,突然死をおこすことがあります.局所病変の回復後1〜6週を経て軟口蓋,眼球筋,下肢筋などに弛緩性麻痺を起こすことがあり,ジフテリア後麻痺と呼ばれます.

|